船橋 ネイルの取扱い
貿易保険制度輸出手形保険制度は,輸出取引を円滑に行うための貿易保険事業のひとつであり,かつては政府の事業として通産省により実施されていたが,中央省庁改革等により,2001年4月1日から独立行政法人・日本貿易保険により実施・運営されている。
しかし,日本貿易保険が引き受けるリスクの性格に鑑み,政府が何らかの形で日本貿易保険の信用力を補完する必要があること,および政府の通商政策上の判断を保険引受に反映させるケースが想定されることから,日本貿易保険が引受を行う保険について,原則として,政府の再保険(包括的再保険契約)が付される(貿易保険法57条)。
貿易保険には,船積後の荷為替手形不渡りによる銀行等の損失を填補する輸出手形保険のほかにも,貿易一般保険(輸出不能による損失,増加費用による損失,プラント等の輸出または仲介貿易に係る船積後の代金・対価・貸付金の回収不能による損失等の填補),為替変動保険(為替差損の填補,ただし現在引受停止),輸出保証保険(輸出に係る保証状(ボンド)が不当に没収されたことによる銀行等の損失の填補),前払輸入保険(前払いした輸入貨物代金の回収不能による損失の填補),海外投資保険(海外投資先企業の収用・戦争・送金リスク,破産により受ける損失の填補),海外事業資金貸付保険(銀行等の海外への長期事業資金貸付の回収不能による損失の填補)などがある。
(b)輸出手形保険輸出手形保険は,銀行が荷為替手形を輸出者から買い取ったのち,当該手形が不渡りとなった場合に,日本貿易保険がその損失を填補するものである。
輸出者の損失を填補する制度ではなく,荷為替手形を買い取った銀行の損失を填補する制度であることに注意を要する。
すなわち,保険者は日本貿易保険,保険契約者および被保険者は買取銀行,保険価額は手形金額である(貿易保険法37条.38条)。
日本貿易保険が填補する額は,手形金額の最高95%である(日本貿易保険制定「輸出手形保険約款」6条)。
ただし,保険の目的となる荷為替手形は,原則として,日本貿易保険の海外商社名簿に登載されかつ信用状態の良否を示す一定の格付けを得ているバイヤー(輸入者)を支払人とする手形で,引受停止国以外を支払国または支払地とするものである(貿易保険法23条1項3項,「輸出手形保険約款」2条1項および「輸出手形保険の運用等について」1条)。
輸出手形保険がカバーするリスクは,非常危険と信用危険の両方である(「輸出手形保険約款」4条)。
非常危険とは,貿易などの海外取引で生ずる,当事者の責めに帰しえない不可抗力的な危険のことであり,たとえば,為替取引の制限・禁止,戦争,革命など取引の当事者以外の第三者の行為や,天災地変等による輸出不能,代金回収不能などである。
信用危険とは,貿易などの海外取引の相手方の責めに帰しうる危険のことであり,たとえば,輸出契約等の相手方の破産などの経営上の理由によって相手方が代金を支払わない等である。
為替手形の不渡りなど保険事故が生じた場合には,買取銀行は,支払を受けた保険金額については,保険事故の発生について帰責事由のない手形振出人(輸出者)に遡求権を行使できない(「輸出手形保険約款」23条)。
また,外国向為替手形取引約定書に基づく手形買戻請求権も行使できないと解されている。
輸入者の信用を輸入地の銀行が補完し,貿易取引を円滑ならしめる仕組みが荷為替信用状であり,輸入者の信用を補完するために,輸入者の取引銀行が発行する輸出者宛の一種の支払確約書である。
すなわち,信用状を発行した輸入者の取引銀行が,輸出者に対して信用状で指定された条件に合致した書類と引換えに輸出代金の支払を確約するものである。
したがって,信用状が発行された場合,輸出者は,信用状発行銀行による一種の支払保証があることから,輸入者の信用状態が明らかでなくとも,代金回収に懸念なく輸出取引を行うことができる〔信用状の信用補完機能〕。
また,信用状付荷為替の仕向銀行も,信用状発行銀行の支払確約があることから,支払に懸念がないので,荷為替手形を取立扱いではなく買取扱いとすることがでる。
このように信用状があることにより,輸出者も,信用状発行銀行の信用に基づいて荷為替の仕向銀行から与信を受けられるというメリットがある〔信用状の金融供与機能〕。
なお,信用状付荷為替手形の買取銀行は,当該信用状付荷為替手形を信用状発行銀行に送付して代金の回収を行い,信用状発行銀行は,輸入者に荷為替手形を呈示して代金の回収を図ることになる。
以上のように,信用状は,輸入地の銀行の信用に基づいて,@輸入者への信用補完機能とA輸出者への金融供与機能を有するものである。
(a)意義信用状(LetterofCrEDIt;L/C)とは,信用状の発行依頼人が第三者(信用状の受益者)に対して負担する債務について,信用状条件が充たされれば,当該第三者に対して信用状発行銀行が支払をなす旨を表示した,発行銀行の書面ないしは支払約束それ自体である(信用状統一規則2条参照)。
貿易取引における買主,すなわち輸入者が信用状発行依頼人となるものが荷為替信用状と呼ばれ,貸付契約・請負契約など売買契約以外の債務者が発行依頼人となるものがスタンドバイ信用状と呼ばれる。
貿易取引においては,輸入者が輸入地の取引銀行に輸出者を受益者とした荷為替信用状の発行を依頼するのが通常である。
(b)法源信用状取引に関する最も重要な法源は,国際商業会議所(ICC:InternationalChamberofCommerce)が作成した「荷為替信用状に関する統一規則および‘慣例」(UCP:UniformCustomsandPracticeforDoCu、mentaryCrEDIts)である。
信用状統一規則と一般に呼ばれる。
1933年の制定以後,採用する国が次第に増加し,現在はこのUCPが普遍的な統一ルールとして用いられている。
現行の規則は,1993年改訂の規則(ICC:PuB/Lica,tionNo、500)であり,UCP500と略称される。
信用状統一規則は,条約でも法律でもなく国際商業会議所が作成したモデル規則にすぎない。
そこで,信用状発行依頼書および信用状中に信用状統一規則に従う旨の文言が明記されることにより,契約の一部となって関係者を拘束することになる(信用状統一規則1条)。
なお,わが国の下級審判例には,信用状統一規則に準拠することは商'慣習となっていると判示するものもある。
(c)準拠法信用状の準拠法について,信用状統一規則は何ら定めを置いておらず,また,信用状それ自体にも準拠法が明示されることはほとんどない。
そこで準拠法については,原則として次のように推定すべきであるとされる(江頭憲治郎『商取引法」〔第2版〕(平成8年,有斐閣)136頁)。
@発行銀行・受益者の関係は,信用状に基づく債務の支払地の法(履行地法)による。
支払地は,確認信用状については確認銀行の営業所所在地,それ以外の信用状については信用状で指定された支払地,指定がないときは発行銀行の営業所所在地がそれにあたる。
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